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どうして、あんなタイミングで口走ったのかな。
むしゃくしゃしてたのかもしれないし。
やっぱり、もう、我慢できなかったのかもしれないし。
よく、わからない、
むしゃくしゃしてたのかもしれないし。
やっぱり、もう、我慢できなかったのかもしれないし。
よく、わからない、
酒場で意気投合した相手が、酒をどんどんご馳走してくれて
べろんべろんに酔ったところを、まぁ、いいように、見事に、お持ち帰られて
朦朧とした意識から、覚めると
俺の股を押し開いた相手が、その根元にあるものを凝視して、凍り付いている
そんなことが何度かあった。
たまにそれでもオーケーなんてのたまう物好きもいたが
結局のところ、異物扱いなわけなんだ。
変ったものに対しての、好奇心。奇異の目。
「普段はビールを飲むが、今日はワインに変えてみよう」
ただそのくらいの感覚でしか扱われない。
俺は女であり、男。
豊満な胸を持ち、そして、男性の象徴を持つ。
ある日、いてもたってもいられなくて、滞在してた町の病院で検査をしてもらった。
もしかしたら俺がガキのころ、薬かなんかかがされて変な手術をされたのかもしれない。
胸か性器、どちらかが偽者かもしれない、そう、思って。
少なくとも子供のころは男だったはずだ。いや、確かに10ごろから少しずつ胸は膨らんできたが
もしかしたら、もしかしたらと思って、検査を、依頼した。
男でも胸が大きくなる症状があるなんてのも見たことがある
なんにせよ、第三者からの明確な答えが欲しかった
「科学は嘘をつかない、偏見や感情に左右されることはない」
星のような瞳でそういった学者を俺は信じたかった、それに賭けた
「ノーティオさん、貴方の体についてなんですが…」
俺は、ものに触れることができる。見ることも出来る。
「胸も性器も、本物です。そして貴方の血液から臓器からあらゆる箇所を検査させて頂きましたが」
喋れる、耳も聞こえる。
「大酒を飲まれるようだが肝臓機能に異常は無し、ホルモンバランスも正常…
極端に女性ホルモンが多いというわけでもない。精巣に腫瘍もないですし、遺伝子調査の結果や
貴方の親族のお話を聞くにクラインフェルター症候群でもないようだ」
痛みだって、感じる。
「半陰陽と呼ばれる人たちも極稀に存在はするが…貴方のように極端に分かれているわけでなく
両方の性器を所持、精巣や子宮が体内に内蔵されてるケースが大半で…」
健常なんだ。それなのに何を嘆くことがあるんだろう。
そんな風に自分を言い聞かせたこともあった。
その時は、それで納得した。
でもどうしてかな。
「貴方は、男性でもあり女性でもある、これだけは確かです。
ですが、残念ながら、原因は…」
胸が、凄く苦しいんだよ。
俺は、男性と女性、どっちを愛せば良いのだろう。
そして、愛されることがあるんだろうか、と。
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